国境越え
12/27(木)
朝起きたとき少し腹の調子が悪かったが、そのときには寝ているときに腹が冷えたくらい
にしか思っていなかった。(プーノは標高が高いので夏とはいえ朝晩は少し冷える)
それが後にあんな目に遭おうとはこのときは思いもよらなかった。
国境越えのバスは朝7時発とのことで、6時には起きて朝食をとり身支度を済ませて
フロントで待っていた。ウギート氏は出発まで見送ってくれた。
プーノ−ラパス間のバスによる移動は結構ポピュラーな方法であり、普通はコパカバーナ
を経由してそのまま直でラパスに向かうルートのバスに乗る人が多いのだが、今回自分は
チチカカ湖を観光する時間がとれなかったので、この国境越えのルートにチチカカ湖の
太陽の島の観光を含んだツアーバスを採択した。
当然ながらこのバスの方がそのままラパスへ行くものよりも時間はかかるし料金は高いが、
高度3800mのチチカカ湖にはおいそれと来られるものでもないし、ここでケチっても
仕方がない。
そのため、バスは両都市間の連絡バスというよりは観光バスという感じで、ガイドが乗って
いたし、乗客も外国人観光客が数組いただけだった。
バスはプーノの町を出るとチチカカ湖沿いを通り、はじめにある教会で停まってここを
見学した。この教会は昨日行った教会よりは新しく、外側部分もよく整備されていた。
ここは小高い丘の上にあり、ここから眺めるチチカカ湖はまさに群青色の湖という感じで
とても綺麗だった。
ここを過ぎてしばらく走るといよいよ国境地点にやって来た。ここではドライバー以外の
乗客は一旦車を降りて歩いて国境を越えなければならず、両国の境目のところにはそれを
示すアーチが設けられていた。
国境越えは、まずはペルー側のイミグレ事務所で出国のスタンプをもらい、それから歩いて
アーチをくぐって、すぐ先にあるボリビア側のイミグレ事務所で入国審査を受けるというもの
だった。ちなみにペルー側のイミグレを出てすぐのところに両替屋がいて、そこそこのレートで
両替を取り扱っていた。境目のアーチの下にはペルーとボリビアの国境を示す小さなプレートが
埋め込まれていた。
ところで、ペルー側のイミグレを抜けてアーチをくぐってボリビア側に入ったところ
まではよかったのだが、ボリビアの入国審査を受けるところで一悶着があった。
入国審査官が私のときだけパスポートのコピーを要求してきたのだ。そんな話は
聞いたことがなかったし、これまで集めた情報でもパスポートのコピーがいるなどというのは
全くなかったので、当然ながらコピーは持っていなかった。
審査官にコピーは持っていないというと「じゃあダメだ。入国させない。」という。
なぜコピーが必要かを尋ねても英語が通じないので全くらちがあかない。困り果てていると、
異変に気づいたガイドが戻ってきて入国係官と交渉し、この先のコパカバーナでコピーを
取って自分(ガイドの人)が届けるということでなんとか通してもらった。
後で聞いた話では、最近になって
なんとか入国審査を終えて再びバスに乗り、コパカバーナに向かった。今回のツアーは
コパカバーナでボリビア側のガイドが合流し、太陽の島へ行く船の所でプーノからのガイドは
引き返していくというシステムだった。そのためコパカバーナにはいるとプーノからの
ガイドは急いで私のパスポートを持ってコピー屋に走っていった。
その間、我々はボリビア側のガイドと合流し、彼の案内でコパカバーナ一の教会
(カテドラル)を見学した。丁度昼の礼拝の時間ということもあってか、教会内部は
観光客以外にも地元の人たちでいっぱいだった。ちなみにこの教会は珍しく内部の写真
撮影もOKだった。
この教会の見学を終えて再びバスに乗り船着場でクルーザーに乗り換えて太陽の島に
向かった。この辺りはさすがにプーノのような街から離れているせいか湖の水はきれい
だった。外は穏やかな陽気だったが、水はかなり冷たそうな感じだった。
太陽の島の一端まで行くと、そこで船を乗り換えて島のまわりを遊覧しながらメインの
船着場に向かった。ここで乗り換えた船がインカの伝統的な船であるトトラ編みによる
トトラ船だったが、実際にはトトラ編みの部分は表面だけで内部は鉄製フレームによる
エンジン駆動の観光客用の船だった。
この船で島の船着場に着いて、島に上陸した。上陸するとすぐにインデイヘナの子供達が
みやげ物を売りにきて、ここが多くの観光客が訪れる場所だということがよくわかった。
上陸してまずは上り階段を5分程かけて上り、それから島の観光施設をまわった。観光施設
といっても、あるのはインカの歴史やボリビアに伝わる祭りを展示した結構立派な施設と、
トトラ船による漂流記録の掲示された小屋くらいだった。ボリビアの祭りの展示施設には、
彼らが昔から信じてきた神と悪魔をかたどったお面などが展示されており、ボリビア伝統の
お祭りであるカルナバルの写真などが飾られていた。
それから地元に代代伝わるシャーマンの儀式(といっても魔よけの色々なものを燃やして
お祈りをするだけのごく簡単なもの)を見て、最上部のレストハウスのようなところで
マテ茶を飲んで島を後にした。この島はチチカカ湖の中央部付近にあるだけあって、さすがに
まわりの水はきれいだったし、ここからは群青色の湖と島の景色を見ることができた。
島を後にしてクルーザーの中で遅い昼食となった。昼食時は人数も少なかったことも
あってかガイドを交えてのほのぼのとした歓談時間となった。
ところが、昼食を終えた頃から少し体調がおかしくなってきた。はじめは軽い腹痛程度に
思って常備薬を飲んでソファで休んでいたのだが、そのうち腹痛というよりは気分が悪く
なってきて体がかなりだるくなってきた。
そして、船がボリビア側の船着場に着いて車に乗り換えたときには体自体がかなりしんどく
なってきた。車に乗ってからも体調は悪いままで、意識も朦朧としてきてしまった。船着場
からラパスまでの約3時間が実に長く感じた。
陽が落ちる頃になってやっとラパスに到着した。ラパスの町はクスコのような盆地に
発展した町なので、ラパス中心部へ行くには山を降りていく必要があり、その途中に
ラパスの町を見渡せる絶好のビュースポットがある。車はそこで一旦停止して写真撮影
タイムとなったが、このときすでに自分の頭はボーッとしており何となく車を降りて
写真を撮ったことしか覚えていない。
山を降りて夜の明かりの灯るラパスの町の中へ入ったときにはこれでやっと楽になれる
という気分だった。ホテルまで送迎してもらい、ホテルにチェックインすると昨日ウユニ行き
のチケットをお願いした日系旅行社の人から電話があり、チケットが取れたので明日届に行く
とのことだった。
朦朧とした意識のままで部屋まで行くとベッドに倒れこむように横になった。それからは
ベッドとトイレの往復の繰り返しだった。下痢が酷く、おまけに熱も出てきてじっとして
いてもかなりつらい状態だった。こんな状態で明日夜行バスに乗ってウユニまで行けるの
だろうか?
なお、後で聞いた話では、高山病の症状の一つとして下痢というのもあるらしい。高地では
100℃以下で沸騰するので食べ物など気をつけないと下痢になりやすいらしく、昨晩
アルパカの肉などと慣れないものを食べたことだけが原因ではないようだ。
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